新型コロナ状況下に負けないメンタルヘルスの維持、第8回目の内容は、
「レジリエンスマッスルを鍛えてみましょう」です。
新型コロナが発生する前より、近年盛んに話題に上がることが増えたトピックとして、
「ストレス耐性」「レジリエンス」「心的外傷後成長」といった言葉が挙げられます。
これらは目まぐるしい変化やストレス下において、私達がいかにして、
「(ストレスに)折れない・負けない心」を作っていけばよいのか、といったテーマの際に
度々用いられてこられた概念です。
ある意味では、新型コロナウィルスの発生という滅多にないストレス状況下である今現在、
これら3つの概念は大きな意味を持ってくるでしょう。
本日はこの3つの中の「レジリエンス」という概念と、
その「レジリエンス」を鍛えるためにできること(レジリエンスマッスル)を
お伝えしていこうと思います。
まず「レジリエンス」ですが、心理学においては、
「逆境やトラウマ等、大きなストレスの原因に直面した際に、適応するプロセス」と定義されています。
風が吹いた時に、大木は折れてしまいますが、柳や竹はゆらゆらと吹かれて折れないしなやかさがある。
このような「ストレスに遭遇しても元に戻ろうとするしなやかな心の在り方」と捉えても良いでしょう。
そして、「レジリエンスマッスル」ですが、イローナ・ボニウェル博士によると、
レジリエンスは筋肉(=マッスル)のように鍛えることができるとし、
「IHAVE」「I AM」「I CAN」「I LIKE」の4つのことを「レジリエンスマッスル」と呼びました。
例えば、「I HAVE」ですが、
「自分のサポーターとなってくれる人、過去に大変お世話になった人を思い浮かべてみましょう。
喜びや感謝、安らぎや愛情、希望を感じた場面等を思い出してみましょう」
というイントロダクションから、自分の過去から現在に至るまでをじっくり振り返ってみます。
紙に書きだしていってもよいでしょう。
こういった作業を通じて、例えストレス状況下にあっても、決して自分は独りではないこと、
様々な人々、グループ、コミュニティ等に支えられていることに気づけるのです。
本日は「I HAVE」についてをご紹介させて頂きました。
ぜひ時間が沢山あるゴールデンウィークにこそ、実践してみて頂きたいワークの一つです。
Presented By.Jメンタル五反田駅前クリニック(心療内科・漢方内科・精神科)