あるがままを受け入れる
2023.06.19更新
「森田療法」とは、精神科医の森田正馬(もりた まさたけ:通称しょうま)により、1920年代に確立された心理療法です。
この療法は「あるがままの自分を受け入れる」という考え方を大事にしています。
例えば、人前で話す時に、緊張して胸がドキドキしたり、妙に落ち着かなくなったりすることは、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。
“上手に話したい”という思いが強い人は、「緊張や動悸さえなければ、もっと上手く話すことが出来るのに……」という気持ちが、人並み以上に働きます。
そのため、「緊張を取り除こう」「動悸を鎮めよう」とする気持ちが強く働くため、かえって緊張感を増幅させてしまう、という悪循環に繋がります。
このような時、
「人間なら、誰もが感じる緊張や動悸を、どうこうしようと足掻いても、所詮無理なこと。むしろ、緊張を感じたまま、あるがままにしておいて、『上手に話す』という目的だけに集中してみてはどうだろうか? 一生懸命話すことこそ、成功の秘訣であり、自分らしさの発揮にもなる」と促すのが、森田療法です。
森田療法の創始者・森田正馬は、自身が「病気のデパート」と言われるほど、ありとあらゆる神経症(心気症)的病に苦しめられ、その解決法として、森田療法を生み出しました。
その森田正馬の持っていた症状は、現在「森田神経症」と呼ばれます。
「生」の欲望が強すぎたり、「健康でありたい」という気持ちが強すぎたりする人は、些細な症状も深刻に捉えすぎて、思い悩み、却って健康を害することがあります。
このような神経症を、森田神経症と呼びます。
自分の失敗や恥を過剰なまでに思い悩み、それらに対する「恐れ」を抱きやすい完璧主義タイプの人に、この神経症は多く見られると言われます。
森田療法を簡単に紹介してみました。
完璧主義かもしれない、森田療法の考え方が気になるという方が、
下記の森田理論のポイントを参考にしてみてください。
①あるがまま
自分の良くない感情、嫌な感情、つらい感情もそのままに感じ、受け入れる
②「気分本位」ではなく「行動本位」
気分や感情を重視せず、行動を重視する。
行動は自分でコントロールしやすい。
③外相整えば内相おのずから熱す
心が苦しくても、行動や態度(外相)を整えれば
不快な感情が消える。そして心の形(内相)も整う
④60点でもよしとする
100点か0点かではなく、60点でも続けることが大事
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当院は東京の品川区にある心療内科・精神科クリニックです。
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