ひきこもり
「ひきこもり」とは、厚生労働省によると、
「6ヶ月以上、家にひきこもっていて、学校、職場などに行かない状態」と定義されています。
しかし、実際に病院やクリニックに来院される患者さまには、1年以上、
場合によっては、10年以上ひきこもっていらした方も、決して珍しくはありません。
もし1年を過ぎるようであるならば、迷わず受診をした方がよいでしょう。
日本ではいま、ひきこもりが80万人とも100万人とも言われ、大きな社会現象のひとつとなっています。
ひきこもりの方は男性の方が多く、全体の約8割を占めていると推測されています。
これは、日本社会の風潮として、男性のほうが、熾烈な競争社会に身を置かざるを得ないこと、近所や世間からの風当たりが強いこと、親が高い期待をかけてしまうことなどが、原因として考えられるでしょう。
また、ひきこもる方々の精神状態も幅広く、
ひきこもっていても健康な人、
ひきこもった結果、精神障害を患ってしまった人、
精神障害のためにひきこもっている人、
パーソナリティ障害によってひきこもっている人など、実に多種多様であると言わざるを得ません。
ご家族の対応としても、「ひきこもりは病気ではない」と考えて、そのままそっとしておくと、ひきこもりの期間をいたずらに長引かせることになりかねません。
ひきこもっている当事者が来院を極端に拒否する場合は、最初はご家族だけの受診でも構いません。
まずは専門家(専門医)にご相談下さい。