統合失調症

統合失調症

 

統合失調症は、全人口の約1%が罹ると言われており、

男女差はありませんが、最も発症し易い年齢(=好発年齢)は、男性が15~25歳、女性が25~35歳と言われています。

 

統合失調症の症状は、奇異な様相が見られる「陽性症状」と、

精神的なエネルギーが減退・枯渇したかのような印象を受ける「陰性症状」に、大きく分けることが出来ます。

統合失調症の陽性症状の中でも、特徴的な症状として挙げられるのが、妄想や幻覚・幻聴です。

思考にまとまりがなく、時として支離滅裂とも取れる会話をしてしまうことがあります。

 

陰性症状の具体的な特徴としては、感情が自然さを失って平板になり(=感情の平板化)、全く何も感じていないかのように表情が無くなります。
そして一般に、陰性症状の方が、その予後(疾患の見通し)はあまり良くありません。

 

統合失調症は、以下の5つの病型に分類されています。

妄想型
思考の大部分を妄想が占めています。
解体型(破瓜型)
まとまりのない会話や行動、平板化した感情が見られます。
緊張型
急に身体を硬くして動かなくなったり(昏迷型)、文字通り興奮して、 思考や行動がまとまらず、大騒ぎしたりする(興奮型)ことがあります。
残遺型
統合失調症に掛かった後に見られる症状で、いわば“後遺症”です。 感情の平板化、強い自閉性といった特徴が見られます。
鑑別不能型
上記のものの内、どの分類にも属さないものを指します。

 

統合失調症は、慢性かつ進行性であり、時には人格の荒廃にまで至る病気です。
発症年齢が若いほど、遺伝的要素が大きいほど、予後は良くないとされています。

 

治療は、抗精神病薬の投与といった薬物療法が中心になります。

薬物療法と併せて、社会的技能訓練(SST)をはじめとする行動療法や、
支持的な個人療法(個人カウンセリング)や家族療法、集団療法といった心理療法を併用することで、
症状を持ちながらも社会復帰することは十分可能になるとされています。

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